ベンチャーでのデビュー戦を振り返る

ブラック企業の脱却

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「もしあの時就活を諦めて、今の会社とめぐり会うことがなかったらと思うと…」

 

 

大学の進路支援室で、

そんな卒業生のコメントが目に止まりました。

 

就活で出遅れてしまった自分と全く同じ状況

そこからチャンスを掴み取ることができた先輩がいるということに、ほんのり安堵しました。

 

(まだチャンスはある。卒業まで頑張ろう。)

 

 

 

自分に重ねた淡い期待は叶うことはなく、

ボクはブラック企業の闇の中へ滑り落ちていきました。

 

 

 

しかし、

顔も知らない卒業生がギリギリ回避したバッドエンドに突き進んだボクですが、

結局のところ同じ感想が頭に浮かびます。

 

 

もしあの日、あの時、あの場所で、

たった一つでも選択肢が異なっていたら、今の自分に辿り着くことはなかった。

 

たとえ就活で失敗しようとも、

それも一つの通過点

 

ジタバタもがき続けた先には、必ず自分なりのゴールがあるものだ。

 

 

 

これまでの経緯

ブラック企業を飛び出したボクは、

創業間もない小さなCRO(医薬品開発業務受託機関)にて、CRA(臨床開発モニター)候補として雇われることになりました。

 

CRAは平均年収600万超えの高収入!

常に人手が不足しており、転職市場は引く手数多。

 

しかし、専門性が高く、未経験からの転職が極めて難しい業界です。

 

 

そんな業界へ

他業界から無資格、

おまけに新卒で入社した会社をたったの10ヶ月でやめたボクが突入することになりました。

 

 

CRAはデビューが大変

なぜ大変か

一度CRAとしてデビューできればウハウハだけど、CRAとしてデビューするまでがもの凄く難しい!

 

それでは、なぜ人手不足なのに、未経験者の参入が難しいのか?

 

その理由は、

CRAとして働くためにはCRAの職務経験がないとプロジェクトに参加させてもらえないため。 

 

未経験者が歓迎されないことは他業界でも同じ状況だと思います。

しかし、お堅〜い製薬業界では高い壁が(°_°)

 

会社の規定として1年以上のCRA経験が必須になっていたりと、未経験者というだけで門前払いになってしまうことがほとんどです…

 

デビューさせる戦略

 

そこで、CRO業界では、いかに未経験者をCRAをデビューさせるかが重要な業務として位置付けられています!

 

よくある戦略は、

サポート要員として新人を入れておき、プロジェクト開始直後の繁忙期を通り過ぎたタイミングで、CRA経験を積ませることだけを目的に参加させてもらうこと。

ぺぎんとん
ぺぎんとん

業界全体として新人教育が必要なことを窓口担当者はよくわかってる。

   

この時点では戦略としてカウントすることはできませんが、経歴上は経験者に。

次のプロジェクトから、戦力の一人として、本当のデビュー戦が始まります!

 

 

ベンチャーだとどう?

 

一方でベンチャーでのCRAデビューはどうか?

 

想像通りだと思いますが、

ベンチャー企業でCRAデビューすることは、より一層厳しくになります(>_<)

 

より一層厳しい理由

⚫︎ 自社でプロジェクトを受託できない

まずはプロジェクト受託することができていなかったこと。

自社でプロジェクトを進めたい製薬企業やプロジェクトが取れ過ぎて人手の足りないCROへ人材を送り込むことを収入源としていたため、他社へ新人を送り込んでデビューさせてもらう必要性がありました。

 

⚫︎ 資金面での余力も乏しい

派遣を中心とした会社では、ベテランを送り込む代わりに、バーターとして未経験者のプロジェクト参加をお願いする戦略があります。

しかし、会社としての資金力が乏しすぎて、教育のためだけに人材を送り込むことは困難

 

どうにかこうにか、戦力として他社へ送り込み、CRAデビューさせる必要がありました…

 

ボクのデビュー戦

舞い降りたチャンス!

入社から5ヶ月後の2015年7月、

ボクは小さなCROへ出向しCRAとしてデビューすることができました。

 

大手でも入社からCRAデビューまで1〜2年かかることが珍しくないので、かなりの幸運です。

 

 

受け入れてもらえた要因は、

社長の知り合いを通して紹介してもらえたことと、ベンチャーのプロジェクトを中心に取り組んでいる会社のため、CRAの要件も甘かったこと。

 

 

そして、、、

あまりにも忙しく現場が崩壊していたこと。

 

 

そこはカオス

 

出向先とはいっても、ボクの会社と大した規模の変わらない小さな小さなCRO

とあるベンチャー企業との繋がりがあって、一応プロジェクトを受託できているという点が異なっていました。

 

 

そんな派遣先を一言で表現すると

「混沌(カオス)」

 

プロジェクトリーダーを務める部長は、毎月20日ほど会社を休みます。

鬱病と聞いていましたが、なぜか女性CRAが出張へ行くときだけ会社にやって来て、泊まりがけで同行するだけのエロオヤジ

 

他のプロジェクトメンバーはボクと同じ派遣社員ばかりで、正社員は1人

実質的なリーダーを務めていた彼はいつも激務に見舞われていて、話しかけることすらままならない状況でした。

 

 

結局のところ、

現場への同行はもちろん、メールの添削すら指導してもらった記憶がありません。

 

 

 

まあ、、、

未経験者とは言っても、戦力として派遣されてきたわけなんで、仕事を教わろうという考えがおかしな話なのかもしれません。

 

プロジェクトが終われば同業他社へ戻るライバルなんで。

 

結末

 

ボクのデビュー戦は意外な形で結末を迎えます。

 

出向から3ヶ月後の10月、

いつも通り出向先のオフィスに出社すると、会議室に呼ばれました。

ぺぎんとん
ぺぎんとん

朝からなんだろう?

全社員が集まる大部屋で言い渡されたことは、100%の株式を別会社へ譲渡するという驚きの発表でした。

 

さらに8ヶ月後の6月になると、

管理職が一人、また一人と会社を去っていき、いつの間にか部長以上が全く知らない人達に入れ替わっていました。

 

 

そして、出向から1年3ヶ月後の10月、

 

ボクの派遣契約は、出向先の要望で終了します。

 

 

 

体調不良で突然いなくなった前任者からぐちゃぐちゃの施設を4つ引き継いで、

何一つやり遂げることができなかった。

 

 

きっと、わけのわからない会社から派遣されたちゃらんぽらんなバカがめちゃくちゃにしたと説明しているだろう。

 

 

でもそれが、ボクに与えられた唯一の役割だったのかもしれません。

 

 

一方、

派遣元の上長も喜んでいました。

 

クレーム対応ばかりで、大して成長を感じることはできませんでしたが、ボクは経歴上のCRAデビューを果たすことに成功したわけですから。

 

 

なぜ自分が選ばれた?

 

以上、ボクのデビュー戦でした。

 

今になって振り返ると、ベンチャーですぐにCRAデビューのチャンスをもらえた理由は、ブラック企業で揉まれた経験だったように感じています。

 

カオスの中で1年以上のCRA経験を掴み取るために必要なものは、医療資格ではなく忍耐力

 

 

ブラック企業で働いた10ヶ月間も無駄ではなかったようですね。

 

 

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