正社員として雇われながら、
別の会社へ出向して働く。
ボクを拾ってくれたベンチャーは、そんな派遣業務を強みとしていました。
正確には、会社を立ち上げたばかりでまともなプロジェクトを受託できないから、派遣でどうにかこうにかやりくりしてただけ(^^;;
社員にしてみたら、
(別の会社に放り込まれる大変さはあるけど)正社員の地位でありながら、様々な会社でノウハウを蓄積することのできる優れた働き方
しかし、、、その裏には隠れた落とし穴!!!
本日の記事では、派遣型の会社で働くメリットとデメリットをお話しします!
正社員なのに派遣?
2015年の労働者派遣法の改正により、廃止となりましたが、ボクが社会人になりたての頃は、「特定派遣」という枠組みが存在しました。
通常の派遣社員(一般派遣)は、派遣元の会社に登録をしておき、派遣先が決まった段階で派遣先との契約を結びます。
この場合、派遣元にはただ登録をしているだけなので、派遣先との契約が終了した時点で無職となってしまいます。
その一方、
特定派遣は、派遣元と雇用契約を結ぶため、派遣先との契約があろうがなかろうが派遣元の正社員
派遣で働くことを前提としながらも、安定したポジションであることが謳われていました。
ですが、、、
安定したポジションとされながらも、業務悪化に伴う人員整理で解雇されてしまったり、会社が倒産してしまったりと、
トラブルが相次いだことが原因で廃止に至ったそうです!
…今から思い返すと、
ボクの所属していた会社は社員をとても丁寧に扱ってくれる会社だったため、
それに甘んじて、
派遣先が決まらなくても、他人事のように遊んでいる人がいました…
そうゆう人たちを切って騒がれるか、
それとも切れずに潰れるか…
トラブルが相次いでしまった理由も納得です。。。
メリット
それでは本題に入ります。
派遣型の会社で働くメリット&デメリット。
まずはメリットから!
優良企業で働ける
最初に上げられるメリットは、
なかなか入社することのできない優良企業で働くことができること。
ボクの勤めていたベンチャーには、
- 就活に失敗してしまった人
- 短期間で会社を辞めてしまった人
などなど、
キャリアに傷のある人が数多く所属していましたが、彼らの勤務地は誰もが聞いたことのある超優良企業というのも珍しくありませんでした。
もちろんボクの勤めていた会社(派遣元)が特殊というわけではなく、
”派遣社員”という枠組みだからこそ、気軽に受け入れてもらえる訳です。
人は環境の生き物
正社員としてなかなか入社できない会社へ受け入れてもらって、優秀な上司や先輩達と同じ空間で働くことができる
それだけで、大きなメリットになります。
社会経験が豊富に
出向先が超優良企業でなくてもそれはそれでメリット
様々な会社での勤務経験は、豊富な社会経験として重宝されます。
通常であれば、
転職を繰り返すことでネガティブな印象をもたれてしまうため、
複数の会社を転々とする人は好まれません。
その一方、
派遣型の会社に勤めていれば、出向先を転々とすることも会社都合
キャリアに傷をつけることなく、様々な会社での職務経験を積み上げることができます。
とくに、優良企業の社員ほど転職の経験が少なく、新卒から一度も転職を経験したことのない人が、過半数を占めていたりするわけで、
将来的に優良企業の社員になることができれば、様々な会社で働いた経験が強力な武器になります。
残業代がしっかり入る
正社員として働いていると、どうしても残業代をつけることのできない場面に遭遇しますが、
この点に関しては、「派遣社員」という立ち位置がポジティブに機能します。
正社員を「家族」に例えると、
派遣社員は「家族の友達」
派遣社員に対して、なんとなくボランティア残業をさせるような会社はほとんどありません。
万が一、
タダ働きをさせられるようなことがあれば、派遣元と出向先との間でキッチリ話をつけてもらうことも可能です。
それが原因となって職場に居づらくなったとしても、派遣先をチェンジしてもらうだけ。
むしろ、派遣社員にタダ働きを強いるようなおかしな会社であれば、さっさと替えてもらった方が良いかもしれません。
デメリット
このように、
スキルアップの面でも、待遇の面でも、派遣型の会社には大きなメリットがあります。
それでは、反対にどのようなデメリットがあるのでしょうか…???
ずっと繁忙期‼︎
派遣社員は正社員を雇うよりも割高。
つまり、
派遣社員を雇う会社というのは、猫の手でも借りたいくらい忙しい状況です。
なので、出向先が決まるとまるで嵐の中に放り込まれたような激務が待ち構えています。
そして、、、
やっと落ち着いたと思いきや、契約が解除されて再び嵐の中へ…
派遣型の会社で働くということは、ずっとその繰り返しです。
まあ…
少しでも隙間があれば仕事を詰め込もうとするような外資に勤めている方であれば、たいして変わらないかもしれませんが。
仕事の内容は目劣り
派遣社員だからといって、派遣先で教育してもらえないということはありません。
むしろ、業務とは関係のない研修でも、正社員と同じように参加させてもらえることに驚いたくらいです。
ただ、、、
割り振られる仕事については、どうしても目劣りしてしまうものがあります。
モチベーションが上がるようなカッコいい仕事や、将来性のあるような仕事は正社員。
それ以外の微妙な仕事、
ちょっと手をあげにくいような仕事は派遣社員を雇って任せる。
見えにくいようにはしてくれてはいましが、これは仕方ないです…
管理職にはなれない
会社員がキャリアを形成していくにあたって、大きく二つのルートが存在します。
それは、
「スペシャリスト」か「管理職」か。
スペシャリストは現場のプロフェッショナルとして、任された仕事を高品質かつスピーディーにこなしていく人。
一方、管理職は、
現場の方々を束ねてマネージメントする人です。
派遣社員の仕事は、常に現場の仕事。
出向先の正社員を束ねるような役割は回ってきません。
いろいろな会社で働いて、現場のスペシャリストになることができても、
管理職としてのスキルを養っていくことはできません。
ボクが思うこと
以上、派遣型の会社で働くメリット&デメリットでした。
それでは、実際に派遣型の会社で働いたボクから自分なりの考えを述べさせていただきます。
できれば普通の正社員
新卒が過半数を占める優良企業にいると、会社を転々とした経験を羨ましがられることもあります。
ただ、ボクが思うことは、
新卒で優良企業に入社して、普通の正社員になることが一番。
高い給与をもらって、質の良い仕事を任せてもらえる環境が何よりです。
仕事が物足りないなら、
資格の勉強をしてみたり、オンライン英会話を始めてみたり、
会社以外のことで自分に負荷を掛ければいいだけだと思います。
30歳までに転職
派遣型の会社で働いていたころは、現状の生活に満足していました。
忙しいとはいっても、ブラック企業で働いていた頃よりは人間らしい生活ができていたし、
上司も同僚も職場もコロコロ変化していく派遣の働き方は、飽きっぽいボクの性格とマッチしているように感じていました。
そんなボクの心情を見透かしてか、
派遣先の先輩から印象に残るアドバイスを頂きました。
「30歳までに受託型の会社へ転職しなさい」
現場の仕事を学ぶ20代と、
管理職を見据えて後輩たちの指導を学ぶ30代はステージが異なります。
歳を重ねるごとに、このアドバイスの正しさがわかってきました。
まとめ
正社員でありながら派遣のように働くことの…
メリット
- なかなか正社員として入社することのできない会社で働くことができる
- キャリアに傷をつけることなく、いろいろな会社を経験できる
- ボランティア残業を回避しやすい
デメリット
- 仕事の切れ間がなく、ずーと忙しい
- 正社員があんまりやりたくがらない、ちょっと微妙な仕事が回ってくる
- ずっと現場の仕事だから、管理職になるためのスキルを高めることはできない
Comment